現在、政府は女性の活躍推進を成長戦略のひとつとして掲げており、産業界も女性役員・管理職への登用に関する行動計画を策定し、数値目標を設定するなど動きを活発化させています。社会全体で働く女性の活躍を推進する機運が高まっている一方、女性が働き続けるための健康面への配慮は十分とは言えません。
日本の将来を考える上では、女性の健康への配慮が不可欠であり、女性の活躍推進の取り組みには、健康増進に関連した施策も含めることが求められています。また、こうした施策の検討にあたっては、女性の健康増進が社会にもたらす社会経済的な効果を幅広く捉え、議論する必要があります。
そこで日本医療政策機構では、東京大学大学院 薬学系研究科 五十嵐 中 特任准教授、横浜市立大学 医学部臨床統計学・窪田 和巳 助教と研究を実施し、女性の健康増進が社会にもたらす影響について、社会経済的側面から検証しました。あわせて女性の活躍推進や健康増進に関する施策の国際比較により、日本の現状と課題を明らかにしました。
(調査結果内の情報および所属情報は2016年1月時点のもの)